
匿名で書き込みができるインターネット上の掲示板では、根拠のない悪口や誹謗中傷が書き込まれる被害が日常的に起こっています。特に最近問題となっているのは爆サイでの誹謗中傷被害です。
爆サイというサイトは日本国内でも有数のアクセス数を誇るネット掲示板で、地域に特化したローカル色が強いという特徴があります。ローカル色が強いために、その地域での情報を入手する上ではとても便利な一面もあるのですが、ひとたび爆サイに誹謗中傷や悪口を書き込まれてしまうと、本名が明かされていなくても誰のことを言っているのかすぐにわかってしまう場合もあり、甚大な被害につながってしまう点が大きな問題です。
特に、キャバクラ嬢やホスト、風俗嬢など夜のお仕事をしている方が被害に遭うケースが多く
「●●店のAは枕営業をしている」
「●●店のMは稼いだ金をすべてホストにつぎこんでいるから指名しないほうがいい」
などと書き込まれてしまい、売り上げが落ちたり店に居づらくなったりしてしまいます。
このような悪質な書き込みをする犯人は粘着質なことが多いため、書き込みを放っておくとストーカー被害につながったり、仕事を辞めざるを得ないまでに追い込まれたりしてしまう可能性もあるため、出来るだけ早く対処していくことが重要です。
そこで、この記事では、爆サイの悪質なスレッドやレスをご自身で消す方法や、削除依頼するときの注意点、実際に使えるテンプレートなどを紹介していきたいと思います。
Contents
爆サイのスレッドやレスの消し方
爆サイのスレッドやレスを消す方法は、スレッドの下部にある【削除依頼フォーム】から行います。消すときの具体的な方法は、消したい投稿がどれにあたるかによって若干変わってきますので、それぞれについての具体的な方法についてここで見ていきましょう。
自分の投稿を消す方法
爆サイでの自分の投稿がきっかけとなって、誹謗中傷を受ける被害につながる場合もあるでしょう。自分の投稿を消す場合は、「削除パス」を事前に設定している必要があります。
自分が爆サイに投稿する際、削除パスを設定していれば、レスの右の方に削除ボタンが表示されますので、そこをクリックしてその先のページで削除パスを入力すれば投稿を消すことができます。
ただし、パスが事前に設定できていなかったり、削除パスを忘れてしまったりしていると削除はできませんので、その場合はこの後にご紹介する「特定のレスを消す方法」で削除依頼を出してください。
スレッドそのものを消す方法
削除依頼フォームにいくと、【スレッドNo】【スレッドタイトル】【レス番号】【通報区分】【メールアドレス】【削除依頼理由】が必須項目として記入するようになっています。
消したいスレッドNoや、スレッドタイトルを記入し、【通報区分】は誹謗中傷など嫌がらせの場合は「その他」を選びましょう。
スレッドそのものを消したい場合は、【レス番号】を「0」と入力してください。
削除申請ができたかどうか、削除が完了したかどうかの連絡が爆サイ運営側から来ますので、すぐに連絡に気が付けるようにメールアドレスは普段使っているものにすると良いでしょう。
また、スレッドを消してもらえるかどうかは、【削除依頼理由】がしっかりと書けているかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。削除依頼が認められるような書き方については【爆サイに削除依頼をするときのテンプレート】でより詳しく解説していきます。
ただ、爆サイ運営側は基本的にレスごとの削除依頼しか受け付けておらず、スレッド全体を削除してもらうことは少しハードルが高いです。スレッド名やスレッド全体において誹謗中傷などの問題がある場合に削除の対応をしてもらえる可能性があると考えておきましょう。
特定のレスだけを消す方法
特定のレスコメントを消してもらいたい場合は、削除依頼フォームの【レス番号】の項目に「該当するレスの番号」を入力してください。そのほかの通報区分や削除依頼理由などについてはスレッド全体を削除する場合と同様です。
なお、1回の削除依頼で削除してもらうことができるレスは1つだけですので、削除したいレスが複数ある場合は、1つ1つのレスごとに削除依頼を行う必要があります。
爆サイのスレッドやレスを消すときの注意点
爆サイでのスレッドやレスの削除依頼をする方法そのものは決して難しくはありませんが、間違った方法や不適切な方法で行ってしまうと、本来は削除してもらえるはずのスレッドやレスも削除ができなくなる場合があります。
また、不適切な方法での削除依頼を繰り返し行ってしまうと、最悪の場合あなたのアカウントがブラックリストに載ってしまい、一切こちらの要求に応じてもらえなくなってしまうこともあります。
ここでは、爆サイのスレッドやレスを消す際の注意点についてまとめていきますので、実際に削除依頼を出す前に確認しておきましょう。
メールや郵便では対応していない
爆サイでのスレッドやレスの削除依頼はメールや電話、郵便などでは受け付けておらず、爆サイのサイト内での申請でしか削除依頼をすることはできません。
もともと爆サイのアカウントを持っておらず、誰かから「爆サイであなたの誹謗中傷が書き込まれているよ」と教えてもらうケースもあるでしょう。その場合は、削除依頼をするために自分の爆サイアカウントを作成する必要があります。
消したいと思っているスレッドに行き、下部にある「削除依頼」ボタンを押すと、ログイン画面が表示されますので、ログイン画面内の「新しいアカウントを作成」ボタンから登録を行ってください。アカウントが登録できたら、削除依頼フォームへのアクセスが可能になりますので、先ほどの章でご紹介した方法で削除依頼を進めていきましょう。
言葉使いに気を付ける
スレッドの削除依頼を申請するほどですから、よほどの悪口や誹謗中傷を書き込まれていて、あなた自身腹が立っていると思いますが、だからと言って感情的な言葉や乱暴な言葉を使っての申請はNGです。
削除依頼をする際の申請理由の部分で、感情的になって乱暴な言葉を使ってしまうと、爆サイ運営側に不快な思いをさせてしまいますし、最悪の場合営業妨害と見なされて対応してもらえなくなってしまう恐れがあります。
削除対応をしている爆サイ運営者も1人の人間ですので、快く対応してもらえるように丁寧な言葉使いを意識して、決して威圧的な態度や言葉は使わないように気を付けてください。
自分で削除申請を行う
削除依頼の手続きは必ずご自身で行うようにしてください。面倒だから、よくわからないから、という理由で他人に任せることは爆サイの禁止事項でも定められています。
もし、ご自身での削除依頼がどうしても難しい場合は弁護士に依頼するようにしてください。弁護士以外に削除依頼を任せてしまうことは、非弁行為という犯罪になる恐れがあります。弁護士以外の代理人を通じての削除依頼は避けてください。
同じ依頼を何度も出さない
同じ内容の削除依頼を何度も出さないようにすることも適切に対処してもらう上で重要です。
同じ削除依頼を何通も送ってしまうと、営業妨害としてブラックリストに登録されてしまい、爆サイ運営側へのメールが一切届かなくなってしまう恐れがあります。
削除依頼を出してから実際に削除の対応が実施されるまでの目安は72時間と言われています。もっとも、他のユーザーからも削除依頼が大量に来ている可能性もありますので、必ず72時間以内に削除依頼の対応がなされるとも限りません。
爆サイでは、表現の自由や裁判所の司法権との関係から、書き込みの削除については慎重な運用を行っているとされていますので、一概には言えませんが、削除依頼をしてから実際に投稿が削除されるまで1週間程度かかる場合もあると考えておいたほうがいいかもしれません。
そのため、1回目の削除依頼の送信を行ってから、少なくとも3~5日くらい経過するまでは、同じスレッドやレスの削除依頼は控えたほうが良いでしょう。
削除依頼したからといって必ずしも削除されるわけではない
爆サイに正しい方法で削除依頼をしたのに、削除してもらえなかった!という可能性もありえます。
原因としては、適切に削除理由を記載できていない可能性もありますし、内容が複雑で爆サイ運営が判断を誤ってしまった可能性もあります。
いずれにしても、ご自身では正しく削除依頼できたと思っているのに削除してもらえなかった場合は、専門家を通じての交渉や裁判での対応が必要な場合もありますので、弁護士に相談するのが安心です。
また、スレッドが削除されない場合でも専門的な手法を使えば犯人を特定することが可能な場合もありますので、犯人を特定したい場合は探偵などプロの調査会社に相談することもお勧めです。
爆サイに削除依頼をするときのテンプレート
爆サイのスレッドやレスは、「この投稿が不愉快だから」「ムカつくから」「自分にとって不都合だから」という理由では削除してもらうことはできません。運営側に削除申請を認めてもらうためには、スレッドやレスが爆サイの定めている利用規約のルールに違反していることを明確に伝える必要があります。
削除依頼を出す前に、削除してもらいたいスレッドが爆サイの定める利用規約のどのルールに違反しているのかを自分なりに考えておくことが大切です。
また、削除依頼を出す際、爆サイでの投稿が原因で被害が出ていれば、被害の内容についても報告することで削除してもらえる可能性が高まります。
では、実際の削除依頼の【削除理由】で使えるテンプレートをご紹介していきます。
☆テンプレート1
当該スレッドのタイトルおよび投稿内容は、利用規約第3条「禁止事項」5に定められている「他人の名誉、社会的信用、プライバシー、肖像権、パブリシティ権、著作権その他の知的財産権、その他の権利を侵害する行為」に該当します。
上記のスレッドにより、職場の上司や同僚、家族にもあらぬ誤解をされ、日常生活にも悪影響が出ています。
早急の削除対応をお願い致します。
☆テンプレート2
当該レスの内容は、利用規約第3条「禁止事項」6に定められている「本名、住所、メールアドレス、電話番号の記載」に該当します。
上記のレスにより、自宅周辺でストーキング行為をされることが増え、自宅のポストにも悪質な嫌がらせの手紙が投函される被害が繰り返し起きています。
早急な削除対応をお願い致します。
爆サイで誹謗中傷を受けた時は専門家に相談しよう
今回は、爆サイの悪質なスレッドやレスを削除する方法について見てきましたが、爆サイで誹謗中傷を受けた場合スレッドを消すだけでは不十分な場合も多々あります。
もちろん、悪質な投稿を放っておいてしまうと、その投稿を見る人が増えてしまい、被害が拡大してしまうため、出来るだけ早く対処したほうがいいことには間違いないのですが、投稿が無事に削除できたとしても犯人は繰り返し誹謗中傷や悪口などの投稿を繰り返す可能性が高いです。
そのため、誹謗中傷の被害を受けた場合は、根本的に解決するために専門家に相談することが大切です。
警察に相談する
爆サイでのスレッドやレスが名誉毀損や脅迫行為に当たる場合や重大な事件につながる可能性のある場合などは、警察のサイバー犯罪相談窓口に相談しましょう。
警察は民事不介入という原則があるため、ネットでの誹謗中傷被害にはあまり積極的に対応してもらえないのが実情ですが、サイバー犯罪相談窓口であれば、爆サイへの削除依頼の相談に乗ってくれたり、適切なアドバイスをもらえたりする可能性があります。また、かなり悪質なケースや事件性の高いケースであれば、犯人の特定を依頼できる可能性もあります。
ただし、相談すれば必ずこちらの希望通りに対応してもらえるというわけではありませんので、それを念頭に置いて相談するようにしてください。
参考サイト:警察庁|サイバー犯罪対策
弁護士に相談する
爆サイのスレッドやレスによって甚大な被害を被った場合は、損害賠償請求をするなどして犯人に制裁を加えることも可能です。
損害賠償請求は民事なので警察ではなく弁護士に相談しましょう。ネット上の犯罪や法律上のトラブルはまだまだ事案も少ないため、弁護士を選ぶ際は、ネットトラブルに強いかどうか、ネット上の法律問題を解決した実績があるかどうかを確認してから相談するようにしたほうが良いでしょう。
探偵に相談する
警察に相談したけれど、犯人を特定するための捜査をしてもらえなかったり、損害賠償請求するにあたっての犯人の証拠がなかったりする場合は、探偵に相談するのがベストです。
探偵は警察と違い、依頼さえすればすぐに犯人を特定するための調査を開始してくれます。また、探偵は証拠を集めるプロですので、弁護士に相談して損害賠償請求をしたい場合も、裁判で必要となる証拠を集めるうえで頼りになります。
なお、弁護士を選ぶ際と同様に、探偵を選ぶ際もネットトラブル調査に強いかどうか、実績があるかどうかを前もって確認しておくことをお勧めします。
まとめ
爆サイのスレッドやレスの削除依頼をする場合、投稿の内容のどの部分が、どの利用規約に違反しているのかを明確にかつ丁寧に伝えることが重要です。正しく削除対応をしてもらうためには、削除依頼をする前に爆サイの利用規約をしっかりと確認しておくようにしましょう。
また、スレッドやレスを削除しても繰り返し嫌がらせや誹謗中傷の投稿がされる場合などは、犯人を特定して根本的に解決していくことが必要になりますので、犯人特定のための調査を探偵に依頼することをお勧めします。