TwitterなどのSNSでチケット詐欺が急増|詐欺に遭ったら取るべき行動とは

最近では、SNSで知り合った人同士で物の売買をする人が増えています。正規の値段よりも安く手に入ったりレアものが手に入ったりと便利な側面もありますが、個人間でのやりとりにはリスクも潜んでいます。

 

実際、SNSを介して知り合った人に「チケットを売ります・譲ります」と持ち掛けられて詐欺被害に遭っている人が後を絶ちません。

 

今回は、最近Twitterなどで横行しているチケット詐欺についてその手口や特徴、チケット詐欺に遭わないために気を付けるべきことをまとめていきます。また、万が一チケット詐欺被害に遭ってしまった場合に取るべき行動についても解説していきます。

 

Contents

TwitterなどSNSで横行しているチケット詐欺とは

まず、チケット詐欺がどのような詐欺なのか見ていきましょう。

 

チケット詐欺とは、コンサートやスポーツ観戦などのチケットを売るという嘘の情報をSNS上に流し、チケットの代金を支払わせる詐欺です。詐欺なので代金を支払ってもチケットが送られてこなかったり偽のチケットが送られてきたりなど、お金だけを取られて泣き寝入りをするしかないケースが多いです。

 

そして、人気のアーティストのコンサートやなかなか手に入らない観戦チケットなど売るという情報で、どうしても手に入れたいという消費者の心理を利用しているのも特徴です。

 

「自分はネット上の取引に慣れているから大丈夫!」「この人は信用できそうだから大丈夫!」「自分は詐欺なんかに引っかからない」と思っている人ほど、油断して詐欺被害に遭ってしまいますし、詐欺師もそれを狙っています。

 

つまり、SNSでのチケット詐欺は誰でも被害に遭う可能性がある身近な詐欺と言えるでしょう。

 

チケット詐欺の事例紹介|チケット詐欺の手口

ここでは実際のチケット詐欺の事例を紹介しながらチケット詐欺の手口を見ていきます。

 

事例1:料金を払ったのにチケットが送られてこない

Twitterでファンクラブに入っていても手に入らないようなレアなチケットを販売するという投稿が流れてきました。

 

どうしても行きたいコンサートのチケットだったので、すぐに購入したい旨をダイレクトメッセージで送りました。すると、支払いは指定の口座への振り込みという指示が来て、すぐに指示通りに支払いを済ませ連絡しました。

 

しかし、支払いは指示通りに完了したにも関わらず、チケットは一向に送られてこず、Twitterのダイレクトメッセージで連絡をしても反応がないまま、しばらくすると相手のアカウントが削除されていました。

 

事例2:送られてきたチケットが偽物だった

ずっと行きたいと思っていたサッカー観戦の試合のチケットを、通常よりかなり安く譲るという内容の投稿がTwitterで流れていました。急に予定が入っていけなくなったので他の人に安くでも譲りたいとのこと。

 

すぐに連絡して購入したい旨を伝えると、「チケットが届かないかもしれないという不安がある方のために代金引換でお送りします。」とメッセージが返ってきました。

 

詐欺の不安を抱えている人のために配慮してくれて信頼できる人だなと感じていましたが、実際に代金引換で送られてきたチケットは、開封すると中身は本物のチケットのコピーでした。

 

ニセモノなので当然行きたかったサッカー観戦は行くことができず、お金だけとられて詐欺に遭ったことが明らかになりました。

 

事例3:受け取り確認ボタンをクリックさせられる

オークションサイトで某アイドルグループのチケットが安く販売されていたので落札したところ、取引メッセージで当日現地での受け取りを指示されました。

 

指定口座への支払いも済ませ、後はチケットを受け取るだけとなっていたのに、「チケットを現地で手渡せるライブ当日までかなり時間があるので、先に受取確認のボタンをクリックしてほしい」と指示がありました。

 

少し不安にはなりましたが、いつも使っているオークションサイトということで油断して指示通りに受け取りボタンをクリックしてしまいました。

 

しかし、その後出品者に連絡してもつながらず、出品者は当日現地で渡すはずの待ち合わせ場所にも現れませんでした。

 

チケット詐欺の特徴

ここではチケット詐欺の特徴をまとめていきます。下記のような項目が1つでも当てはまる取引相手については、少し立ち止まって冷静に判断し、詐欺かもしれないと疑ったほうがいいでしょう。

 

支払いを急かしてくる

「ほかにも欲しいと言っている人がいるので支払いの早い人を優先します」「詐欺に遭いたくないので先払いでお願いしています」など、とにかく早く支払うように急かしてくるという特徴があります。

 

身分証明書を提示して安心させようとする

詐欺ではないように見せかけて安心させるために、身分証明書の画像を送り、相手を安心させ油断させようとします。

 

律儀に自分の身分証明書を送ってしまうと、その後の詐欺行為に悪用されてしまうリスクもありますので自分の身分証明書を送ることは絶対に避けましょう。

 

お金を支払うと音信不通になる

「仕事が忙しくてチケットを送る時間が取れない」「怪我をしてしまったので入院していてチケットの送付まで時間がかかってしまう」などの理由でチケットの送付を先延ばしにされます。

 

そして、何度もチケットの送付を催促するとだんだん連絡が取りにくくなってしまい、最終的にはアカウントを消されて音信不通になってしまうのです。

 

SNSのアカウントが新しい

チケット詐欺に使われているSNSアカウントは一度詐欺行為をはたらくと、そこから調査されてしまうのを防ぐためにすぐにアカウントが消されてしまいます。つまり、詐欺行為を繰り返すために日々アカウントを新しく作っているのです。

 

そのため、チケット詐欺に使われるSNSのアカウントは新しいことが多いです。もし取引を持ち掛けてきた相手のアカウントが新しい物であれば要注意でしょう。

 

SNSでチケット詐欺に遭わないために気を付けるべきこと

SNSでのチケット詐欺に遭わないためには、

 

・チケットの売買は公式サイトを利用する

・匿名性の高いSNSでの取引は控える

・むやみに自分の個人情報を発信しない

・先払いは絶対にしない

・支払いを急かしてくる取引相手には警戒する

・取引相手とのやり取りで不信感を持ったら取引を辞める

 

などを気を付けるべきでしょう。

 

少し怪しいけれど、どうしてもそのチケットが欲しい!と焦ってしまうと詐欺師の思う壺になってしまいます。SNSなどインターネットでの個人間の取引は慎重かつ冷静に判断して行うことが大切です。

 

もしもチケット詐欺に遭ってしまったらどうすればいい?

どれだけ気を付けていても、少しの油断からチケット詐欺に遭ってしまうこともあるかもしれません。

 

もしもチケット詐欺に遭ってしまったらどのように対処すればいいのでしょう。どんな順序でどのような行動を取ればいいのでしょう。

 

この章では、返金の可能性を少しでも上げるための対処法をご紹介していきます。

 

証拠を確保する

チケット詐欺に遭ったことがわかったらすぐに証拠収集を行ってください。

 

SNSでチケット詐欺を行っている場合、代金を受け取れたらすぐにアカウントを消されてしまうことが多いので、削除される前にできるだけ早く多くの証拠を保存していきましょう。また、アカウントが消される前に相手とのやり取りを行い、返金してほしい旨を連絡しておくなどし、そのやり取りをすべてスクリーンショットで画面を保存したり印刷したりして、情報を保管しておきます。

 

証拠の確保についてはSNSトラブル調査に強い探偵に依頼して行う方法も有効でしょう。

 

メールやSNSのメッセージで返金を催促する

メールアドレスを知っている場合は、確実に証拠が残るメールを使って取引相手に連絡を取ってください。

 

たとえ返事が返ってこなくても、あなたが取引相手に返金を求めた証拠として有効になので、返金を催促する内容のメールを何通か送っておきましょう。

 

内容証明郵便を出す

内容証明郵便は、いつどのような内容の郵便を出したのかを日本郵便が公的に証明してくれるもので、法的手段の初期段階として使われることが多いものです。

 

書面には、

・タイトル(「○○チケット代金の返金について」など)

・送った日付

・出品者の氏名と住所

・自分の氏名と住所

・要求する内容(チケット購入からの経緯なども含めて書く)

・返金先の自分の口座

を確実に記載してください。

 

内容証明郵便は自分でも書けますが、もし書き方に不安があったりより相手にプレッシャーを与えるような内容にしたい場合は弁護士に相談しながら作成していくのがお勧めです。

 

警察に被害届を出す

内容証明郵便を出したら警察に行って被害届を出しましょう。警察への被害届は被害に遭ってすぐ出してもいいのですが、内容証明を出しておくことで、被害届を受理してもらいやすくなりますし、被害の証拠や相手についての情報を集めてから警察に行ったほうが、よりスムーズに話を進めることができます。

 

そして、警察に被害届を出した上で交渉すれば、詐欺師によってはすぐに返金対応に応じてくれる可能性も出てきます。

 

被害額がそこまで高くないからと泣き寝入りしてしまうと、詐欺師の思う壺で、被害者もどんどん増えていく一方なので、たとえ被害額がそこまで高くなくても警察への被害届は出すようにしましょう。

 

少額訴訟を起こす

警察に被害届を出したけど警察が動いてくれなかった・・・

被害届を出したうえで取引相手と交渉したけど応じてもらえなかった・・・

という場合は、少額訴訟を起こすという手段も取れます。

 

少額訴訟とは、請求する金額が60万円以下の場合に使える簡易裁判のことで、弁護士も必要なく、1回の審理で終わります。ただし、費用として5,00010,000円ほどかかるため、被害額と比較して、訴訟を起こすかどうか決めてもいいでしょう。

 

まとめ

今回は、SNSで横行しているチケット詐欺についてまとめてきました。

 

自分の大好きなアイドルのコンサートチケットやスポーツ観戦のチケットなど、なかなか手に入らないようなチケットは喉から手が出るほど欲しいものですよね。その心理に付け込んで詐欺師たちはチケット詐欺を行っているため、SNSでの取引には十分に注意する必要があるのです。

 

少しでも怪しいと思ったら支払いをせず、冷静に取引しても大丈夫かどうか立ち止まって考えてみてください。

 

そして、万が一チケット詐欺に遭ってしまったら、すぐに証拠を集めて警察や弁護士に相談するようにしてください。証拠収集の際は、より証拠能力の高いものを集めたほうが良いので、SNS調査に強い探偵に調査を依頼するのがお勧めですよ。