連休中にSNS投稿でトラブルに遭う人が続出|トラブル事例と予防策

ゴールデンウィークやシルバーウィーク、夏休みや年末年始など、学校や仕事から解放されて自由な時間を満喫できる連休を楽しみにしている方も多いですよね。

 

連休中に家族や友達とどこかに旅行に出かける予定を立てている方もいらっしゃるでしょう。

 

楽しみでワクワクしているかと思いますが、そんな連休中にSNSの投稿がきっかけでとんでもないトラブルに巻き込まれる人も年々増加しています。連休中のあなたの何気ない投稿が原因でご自身が危険な目に遭ったり、友人をトラブルに巻き込んで絶縁状態になってしまったりすることもあるのです。

 

今回の記事では、連休中のSNSの投稿がきっかけでトラブルに遭ってしまった事例の紹介や、SNSトラブルに巻き込まれないために意識しておきたいことなどをまとめていきます。

 

Contents

連休中のSNSへの投稿でトラブルに遭った事例

普段何気なく暇つぶし程度に使っている人も多く、SNSがきっかけで大きなトラブルに巻き込まれるなんて想像もしていない人も多いかと思いますが、実際にSNSのためにトラブルに遭った人もいます。

 

ここでは、その具体的な事例をご紹介していきます。ぜひ「他人事」とは思わず、いつ自分の身に起こるかわからないものとして認識していただければと思います。

 

連休中の空き巣被害

連休中に家族と県外の観光地に旅行に出かけたAさん。仲の良い友達に自慢したいという気持ちと旅行を楽しんでいるハイテンションな状態のため、リアルタイムで写真やコメントを投稿していました。

 

リアルタイムで投稿していた内容には、観光地によくある顔出しパネルで撮った写真やお店の名前がすぐにわかるような旅先でのレストランの写真が含まれていました。少し調べれば、「今、どこにいるのか」がすぐにわかってしまいます。

 

そしてAさん家族が家に帰ってきたら家の中がぐちゃぐちゃの状態になっていました。すぐに空き巣に入られたとわかりました。

 

AさんのSNSの投稿からAさん一家は誰も家におらず数日の間は不在であると空き巣の犯人に知られてしまったからです。

 

しかも、Aさんは旅行中の投稿でミスをしてしまっただけでなく、普段の投稿で写真に写りこんだ景色や最寄り駅から自宅が特定できるような写真やコメントを投稿してしまっていたので、空き巣は「数日間不在であることと、自宅の場所がどこにあるのか」を特定できてしまっていたのです。

 

連休中の飲み会の写真をアップされて取引先とトラブル

Bさんはゴールデンウィーク中に焦っていました。取引先から「連休明けまでに」と頼まれていた資料がほとんど完成しておらず進捗状況がかなり遅れてしまっていました。しかも取引先はBさんが担当している中でもかなりの大口取引先。ここの会社の信頼だけは落としたくないと思っていました。

 

しかし、他の案件の付き合いで連休中に行われる飲み会に誘われてしまい、資料作成の進捗状況が気にかかりながらも、誘いを断り切れず仕方なく参加しました。

 

ところが、Bさんの同僚が事情を知らず、Bさんが写った写真をSNSに投稿してしまい、それを見た取引先の担当者から「連休明けまでに頼んでおいた資料作成の進捗状況が大幅に遅れているのにその状況で呑気に飲み会に参加しているなんて信用できない」と激怒されてしまいました。

 

SNSの投稿ではリアルタイムでどこで誰が何をしているのかわかってしまうため、自分以外の人が写っている写真を投稿するときにはこのようなトラブルが起こることを想定することがマナーの一つと言えるでしょう。

 

ちょっとした写り込みでストーカー被害

CさんはSNSのフォロワーも多く自撮り写真にも自信があります。そんなCさんは友達と連休を使って長期旅行に行く前に、SNSで「今から旅行!いってきま~す」という投稿を自撮り写真付きでアップしました。

 

自撮り写真には左手にキーホルダーと自宅の鍵が。

 

ぱっと見はなんの問題も無さそうな自撮り写真ですが、なんと鍵の写真をLINEで送信するだけで合鍵が作れるサービスが存在するのです。しかも値段も2000円~4000円ほどと高くありません。

 

Cさんは女性からだけでなく男性ユーザーからも人気でフォロワーも多く、その中にストーカー気質の男性がいました。その男性はSNSに鍵の写真が写り込んでいることを見逃さず合鍵を作り、Cさんが友達と旅行中に自宅に侵入したようです。

 

それ以来、Cさんは常に誰かに監視されているような違和感を持ちながら生活しなければならなくなってしまいました。

 

このように自宅の鍵が写り込んでいる写真をSNSに投稿してしまう人は少なくありません。自宅の鍵以外にも注意すべきものとしては、郵便物が写り込んでいる写真です。スマホで撮影した写真は画質がかなりいいので、画像を拡大すると住所や電話番号がしっかり読めてしまう、ということが実際にあるのです。

 

郵便物をメインで撮影して投稿することはほとんどないと思いますが、バックに写り込んでいるものの中に個人情報が特定できるようなものがないかどうか、投稿する前にしっかりと確認することが必要でしょう。

 

ピース写真で指紋データが盗まれた

Dさんは普段友達と写真を撮るとき必ず「ピース」のポーズを取ります。連休中も友達と何気なくピース写真をアップで撮り、暇つぶし程度にSNSに投稿しました。

 

それからすぐに、Dさんはスマホの違和感に気が付きます。自分では記憶のないアプリがインストールされていたり、自分では送った覚えのないLINEのメッセージが表示されていたり、自分の意思以外で勝手に操作されているようなのです。

 

実はSNSに投稿されたピース写真から指紋データを悪意ある第三者に読み取られてしまったのです。最近のスマホのカメラはかなり高性能で、「数千万画素」というものも当たり前になってきています。これだけ高性能だと、撮影した写真にはっきりと指紋が写り込み、特殊な技術を使えば悪意の第三者に読み取られてしまうこともあるのです。

 

指紋は生体認証にも使われ始めていて、スマホや決済、マンションのオートロックにも指紋を使っている人も増え始めています。

 

このため、指紋データを盗み取られてしまうとデータ化や複製などで、スマホやパソコンが乗っ取られたり、指紋認証式のマンションのオートロックを解除されたりする恐れがあります。

 

連休中によくあるSNSトラブルに巻き込まれないためにできる工夫

ここまででご紹介したように、SNSトラブルは決して他人事ではなく、特にSNSの投稿が増える連休中にはトラブルも増加傾向にあります。

 

連休中の不用意な投稿によって自宅が被害に遭ったりストーカー被害に遭ったり、友人や取引先との関係に亀裂が入ったりとさまざまなトラブルを引き起こす可能性があるのです。

 

そこで、SNSトラブルに巻き込まれないためにできる工夫について見ていきましょう。

 

公開範囲に気を付ける

SNSに投稿するときには、個人情報が含まれる投稿の場合、非公開設定にしているグループだけが見られるようにしたり、SNSの非公開アカウントを賢く活用したりしましょう。

 

そうすれば、あなたが信頼できる許可した人だけしか見ることができないのである程度は安心です。ただし、許可された人が悪気なく他の人にあなたの投稿を見せてしまう可能性もゼロではありませんので、やはり、個人情報が特定できるような内容を投稿するのはリスクがあることをしっかりと認識しておきましょう。

 

内容や投稿するタイミングをぼかす

SNSに投稿する内容自体にも気を配るといいでしょう。友達や同僚をトラブルに巻き込まないためにスタンプで顔を隠したり、投稿しても良いかどうかを事前に確認したりする配慮は必須です。

 

また、連休中に旅行に行っている間に投稿することで空き巣被害に遭うことを避けるために、旅行先での写真の投稿を時間差で行うことも必要な工夫です。SNSへの投稿は旅行から帰ってきてから公開するようにしましょう。

 

悪意ある人の心理を想像する

悲しいことですが、世の中には悪いことを考える人はたくさんいます。そのため、悪意ある人が自分の投稿を見ることでどのような悪事を考えうるのかを想像してみることもトラブル回避には必要です。

 

自分の投稿から家が留守だとわかれば空き巣に入られてしまうかもしれない・・・、ブランド物ばかりを持ち歩いているような写真を投稿していればひったくりに遭うかもしれない・・・、など、自分のSNSの投稿によって何が伝わる可能性があるのか、それによって誰に狙われる可能性があるのかをいろいろと想像してみることも大切な予防策です。

 

SNSの投稿は犯罪目的に利用されやすい

今回の記事で、SNSの投稿がきっかけとなりトラブルに巻き込まれる可能性は十分にあることはご理解いただけたかと思います。

 

以前、英国のテレビ番組で「かつて空き巣だった人」50人を対象としたアンケート結果が放送されました。それによると、犯行に及ぶ前に狙いを定めた人物の「フェイスブックやツイッター、インスタグラムなどSNSのアカウントを見る」と回答した人がなんと78%にも上っていました。

 

また、狙いを定めた人物の自宅を「Googleストリートビューで見る」と回答した元空き巣も70%に上っています。

 

つまり、インターネットを使えば、空き巣に必要となる情報も容易に入手できてしまうのです。ターゲットのSNSの投稿とストリートビューを活用すれば、わざわざ現地まで足を運んで空き巣の下見をする必要もないため、簡単に空き巣に入られてしまうようになるのです。

 

なお、SNSがきっかけの空き巣被害も深刻ですが、「一人で留守番している」ことが推測できるような投稿も非常に危険です。

 

あなたの何気ない投稿が取り返しのつかないトラブルや事件を招かないよう、投稿する前に必ず投稿内容を読み返す習慣をつけましょう。

 

まとめ|SNSでトラブルに巻き込まれそうになったらすぐに専門家に相談を

SNSは非常に便利で暇を持て余したときなどはとても楽しめるツールですが、使い方を間違ってしまうととんでもないトラブルを引き起こす可能性も秘めています。

 

もし、SNSの投稿がきっかけでトラブルに巻き込まれたとわかったら、できるだけ早く専門家に相談するようにしましょう。特に、ストーカー被害や空き巣被害に遭ってしまった場合は繰り返される可能性も高いため、再発防止のために調査を行うことが必須です。調査のプロである探偵に依頼することで、再発防止が期待できるだけでなく犯人の特定もできる可能性が高くなります。

 

何より、普段の投稿から個人情報が特定できるような内容をアップしないよう、十分に注意してSNSを楽しみましょう。