
Instagram(インスタグラム)は若い人たちの間で特に非常に人気のあるSNSで、気軽に自身のプライベートを投稿したり、芸能人のプライベート写真を見たりすることができる便利なSNSですが、最近は知らない人からのDMで人格攻撃を受けたり、コメント欄に誹謗中傷が書き込まれたりという被害も多く報告されていて注意が必要となっています。
友人たちの投稿を見たり見てもらったりして楽しく使っていたはずなのに、突然誹謗中傷を受けたりDMで人格を否定されるようなメッセージが届いたりしたら、ショックですしどう対処していいかわからなくなってしまいますよね。
今回は、InstagramのコメントやDMで嫌がらせを受けたときの適切な対処法に加え、Instagramを含めたSNSで嫌がらせを受けたときに相談できる専門家についてご紹介していきたいと思います。
今現在、Instagramで嫌がらせを受けて困っている方や大切な人が嫌がらせに困っているという方はぜひ参考にしてみてください。
Contents
Instagramでよくある嫌がらせのパターン
まずは、Instagramでよくある嫌がらせのパターンについて見ていきます。Instagramでの嫌がらせで多いのは以下の2つのパターンです。
コメント欄で誹謗中傷を書き込まれる
Instagramでは自分の気に入った写真や動画を投稿することができますが、それに対してコメントを記入できる機能がついています。
通常は肯定的なコメントが多いですが、中にはコメント欄に誹謗中傷や悪口の投稿を行う人も存在します。フォロワーが多いユーザーは特にコメントで嫌がらせを受ける確率が高くなってしまいます。
嫌がらせのコメントの例としては
「おばさんきもい」
「顔作りすぎ」
「アプリで加工しすぎ。実際はブス」
「アル中・薬中」
「不倫女」
「金をもらって粗悪品を紹介している」
など、書かれた側が社会的信用を失ってしまうような内容を書かれることもあります。
DMで人格否定やストーカーをされる
InstagramにはDM機能があります。DM機能とは、特定のアカウント同士でクローズドにメッセージを送受信できる機能で、DMで送信した内容は自分と受け取った相手しか閲覧できず、他の第三者に見られることはありません。
DMを受け取る設定にしてあればフォローしていないもしくはフォローされていない相手からもDMが送られてきます。
このDM機能を使ってひたすら人格否定の内容を送り付けてくる悪質なユーザーや、女性ユーザーに対して執拗にわいせつな画像をDMで送り続けてくるストーカーのようなユーザーも存在します。
Instagramで嫌がらせDMが送られてきたときの対処法
いきなり知らないユーザーから悪口や誹謗中傷の嫌がらせのDMが送られてきたらどうしていいかわからなくなりますよね。
「殺してやる」「秘密をばらしてやる」など脅迫めいた内容のDMが送られてきたら、恐怖を感じますし、動揺してしまうと思います。
この章では、嫌がらせのDMが送られてきたときの具体的な対処法をいくつかお伝えしていきます。
嫌がらせDMへの対処の基本的姿勢
具体的な対処法をお伝えする前に、嫌がらせのDMへの基本的な姿勢についてまずはお伝えします。
念頭に置いておいていただきたいのは「決して構わない」ということです。
嫌がらせのDMが来て「事実と違うから弁解したい」「なんでそんなこと言われなきゃいけないんだ」「うざい」「むかつく」と思っても、 決して返信してはいけません。返信してしまうと相手も構ってもらえると思ってさらに攻撃的なメッセージを送ってきたり、いつまでも嫌がらせのDMを繰り返したりする可能性があります。
嫌がらせDMへの対処方法の基本的な姿勢は【無視・拒否】ということを覚えておきましょう。
次の項から具体的な対処法をお伝えしていきます。
具体的対処1:メッセージリクエストの拒否
1つ目の対処法は、知らない相手からの嫌がらせのDMに対して有効なメッセージリクエストの拒否という方法です。
インスタのDMには「メッセージリクエスト」と呼ばれる機能があり、自分がフォローしていない人からのDMはそのまま送られることはなく一度「メッセージリクエスト」として待機されます。
このメッセージリクエストの段階で、相手をブロック・削除することで知らない相手から嫌がらせのDMを受け取らずに済みます。
やり方は、DM一覧ページを開き、右上の「リクエスト〇件」というところをタップします。DMを送っているアカウントをタップすると、「〇〇さんがメッセージを送信する許可を求めています。」と表示されるので、その下部に表示される「拒否する」を選べば完了です。
一度拒否すれば二度と相手からのメッセージが届くことはなくなりますので、知らない相手からの迷惑DMがしょっちゅう送られてきて困っているという方はぜひ活用してみてください。
具体的対処2:相手をミュート設定にする
DMの内容は鬱陶しいし、いちいちムカつくけれど、日常生活で相手と関係を断ち切れない場合や、ブロックしていることがバレると後々厄介になりそうな相手の場合は、ミュート設定をするのがお勧めです。
ミュートにすれば相手からのDMを受け取ることはできますが、それが通知されないので相手からのメッセージを気にしなくて済むようになります。自分は気にならないけれど、ブロックしているわけではないので最も穏便な対処法と言えるでしょう。
ミュートの方法は、相手のアカウントを開き、右上の設定からミュートをタップするだけでOKです。
具体的対処3:相手をブロックする
お互いにフォローしていて知っている人からかの嫌がらせのDMに対しては相手をブロックすることで対処できます。
やり方は相手のアカウントページを開き、右上の設定アイコンからブロックをタップすればOKです。
ただし、ブロックすると相手からのDMは一切通知されなくなりますし、受信もされなくなってしまうので、普段から交友関係のある相手に使うのは慎重に判断したほうがいいでしょう。ブロックするのは最終手段と考えておいたほうがいいですね。
具体的対処4:アカウントでのメッセージ拒否設定
芸能活動をしている人やインフルエンサーの仕事をしている人に多いのが、不特定多数のアカウントからDMが届いて鬱陶しいという悩みをお持ちの場合は、メッセージ自体を拒否設定にするという対処法もあります。
自分のアカウントページから右上の設定アイコンをタップし、一番下の設定から「お知らせ」を選び、Directメッセージをタップします。そして「メッセージリクエスト」や「DM」の項目でそれぞれオン・オフを設定し、メッセージそのものが届かないように設定することが可能です。
具体的対処5:Instagram運営側に通報する
あまりにもDMでの発言が酷い場合は、Instagramの運営者に通報し対応を任せる方法もあります。
通報のやり方は、嫌がらせのDMを表示し、右上のアイコンから「報告する」をタップしましょう。あとは案内に従って問題のユーザーのDMを報告すればOKです。
DMの内容を運営側が確認し、コミュニティガイドラインに従わないと判断された場合は問題のアカウントを停止するなどの対応を取ってくれますので、酷い嫌がらせの場合は運営側を頼るのも一つの方法です。
Instagramの嫌がらせコメントにはどう対処すべきか
Instagramでの嫌がらせで多いのがコメント欄に誹謗中傷を書き込まれる被害です。投稿を公開設定していれば誰でも投稿に対してコメントすることができ、気軽な気持ちで誹謗中傷のような書き込みをする人もいます。
このような嫌がらせのコメントにはどのように対処していけばいいのでしょう。
具体的対処1:嫌がらせのコメントを削除する
最も簡単な対処法が、嫌がらせのコメントを削除するという対処法です。問題のコメントを開き、コメントを左スライドするとゴミ箱アイコンが表示されるのでタップすれば削除完了で、とても簡単にできます。
なお、コメントを削除したかどうかの通知機能はないので、相手にコメントを削除したことがすぐにバレることはありませんが、削除されたことに気が付いた時にさらなる嫌がらせのコメントを書かれるリスクもあります。
そのような場合は別の対処法を試すのがいいでしょう。
具体的対処2:自分のアカウントを非公開にする
見ず知らずの人から嫌がらせのコメントを書かれているような場合は、自分のアカウント設定を非公開にすれば、フォローしていない相手からの嫌がらせのコメントを回避することができます。
なお、デフォルト設定のまま(設定を一度も触っていない状態)だと、あなたの投稿は全世界に公開されている状態となっています。
非公開のやり方は、自分のアカウント画面からアカウントのプライバシー設定をタップし、非公開アカウントのスイッチを切り替えて、非公開に設定すればフォローしていない人からのコメントを排除することができます。
具体的対処3:嫌がらせコメントをする投稿者をブロック
いつも嫌がらせのコメントをする人物が固定されている場合は、その相手をブロックするという方法も考えられます。ブロックすれば投稿を見られなくなりますし、コメントを書かれることもなくなります。
ただし、ブロックしたら相手にバレますので日常生活で関わりのある人に対しての対処法としては少しリスクがあるかもしれません。
ブロックの方法は相手のアカウントページの右上の設定アイコンからブロックを選んでタップすれば完了です。リスクはありますが、嫌がらせのコメントを書かれないための確実な方法とも言えます。
具体的対処4:嫌がらせコメントを運営側に通報
嫌がらせのDM同様、嫌がらせのコメントもあまりにも酷い場合は運営側に通報するという対処法を取ることもできます。
やり方は、問題のコメントを左スライドして、灰色のインフォメーションマークをタップし、報告を選択しましょう。コメントを報告する理由など詳しく質問されるので、案内に従って報告の手続きを進めていきましょう。
なお、コメントを削除してしまうと報告できなくなってしまうので、嫌がらせコメントを報告する際は、コメントを削除する前に行ってください。
Instagramで嫌がらせを受けたときに相談できる専門家
ここまでで、InstagramのコメントやDMの嫌がらせに対してご自身でもできる対処法をお伝えしてきましたが、あまりにも内容が酷い場合や、誹謗中傷のコメントによって金銭的・社会的信用において実害を受けている場合はより専門的な対処が必要になります。
この章では、Instagramで酷い嫌がらせを受けた場合に相談できる専門家についてご紹介していきます。
弁護士に相談して法的措置を取る
Instagramでの嫌がらせは酷いケースでは法律に違反している可能性が高くなります。そのため、名誉毀損で訴えたり、損害賠償請求をしたりなど法的な対処をすることも可能な場合があります。
嫌がらせの種類や内容によっても変わりますが、誹謗中傷のコメントが不特定多数の人に閲覧された場合は名誉毀損に該当する可能性が高いですし、DMで誹謗中傷メッセージを送られた場合は脅迫罪に該当する可能性が高くなります。
このように法律に違反しているような相手には弁護士に相談して法的措置を取ることも検討すべきでしょう。なお、法的措置を取るためには犯人を特定できていなければいけないので、その場合の相談先については次でご紹介していきます。
探偵に調査を依頼して犯人を特定してもらう
弁護士に依頼して損害賠償請求や名誉毀損で訴えるなどの法的措置を取る場合、犯人であるという証拠や被害の証拠を提示しなければいけません。
裁判で認められるような客観的な証拠は素人ではなかなか取りにくいですし、匿名性のあるSNSでは犯人を特定する証拠を取るのも簡単ではありません。
そこで頼りになるのがSNSトラブル調査や嫌がらせ調査に精通している探偵です。
探偵の調査力は警察にも引けを取りませんし、探偵であれば調査の依頼をすればすぐに対応して証拠収集の調査に入ってくれます。
DMやコメントの嫌がらせの内容で酷く傷ついたり、社会的信用を失ったりした場合は、探偵に調査を依頼して犯人を特定し、しっかりと法的に罰することも必要と言えるでしょう。
Instagramの嫌がらせ被害に警察は動いてくれる?
嫌がらせの犯人を訴えるとなると、警察に相談するのがいいのでは?と思う方も多いかと思いますが、Instagramでの嫌がらせに警察は動いてくれるのでしょうか。
結論から言うと、Instagramを含めSNSでの投稿が明らかに犯罪であるような場合でない限り、警察は動いてくれません。InstagramでのコメントやDMが不快であるという程度では警察は対応しません。
また、嫌がらせの被害の証拠がない場合も対応してくれることはありません。
警察がInstagramの嫌がらせに対応してくれるのは、DMで脅迫をされていて相手を特定できている場合や、InstagramのDMで執拗に迫られてストーカー規制法に違反している場合などで、なおかつ証拠を提示できなければいけません。
そのため、警察への相談では解決が難しいケースが多いというのは頭に入れておいたほうがいいかもしれません。
Instagramの嫌がらせでいくらくらいの損害賠償金を払わせることができる?
InstagramのDMやコメントで誹謗中傷を受けた場合、相手に損害賠償請求できる可能性があります。
刑事罰としての名誉毀損や侮辱罪で訴えることができなくても民事責任を問うとして損害賠償請求は可能です。
損害賠償金の相場としては10~100万円程度と言われていますが、Instagramを含めSNSでヌード写真を投稿されるなど非常に悪質なケースでは300万~500万以上になることもあります。
なお、損害賠償請求する場合は、犯人を特定する証拠や被害の証拠が必要になりますし、損害賠償請求の手続きには法的知識が必要になりますので、探偵や弁護士への相談は必須になると考えたほうがいいでしょう。
まとめ
Instagramでは嫌がらせのDMが送られてきたり、投稿に対して誹謗中傷のコメントを書き込まれたりなど様々な嫌がらせを受けることがあります。
気にしないようにして無視できるレベルであればいいのですが、中には名誉毀損に当たる場合やストーカー被害に当たる場合もありますので、場合によっては専門家に相談して適切に対処していくことが大切です。
ブロックなどの簡単な対応で解決できないときや、嫌がらせをしてくる相手が誰か分からず気味が悪いとき、相手を特定して慰謝料請求したいときには、弁護士や探偵などの専門家に相談するようにしてください。