SNSでの出会いは危険がいっぱい|トラブル回避のために注意すべきこと

スマートフォンの普及により、私たちの生活にインターネットはますます欠かせないものとなってきています。

 

大人だけでなく、中学生や高校生のほとんどがスマホを持ち、InstagramTwitterをはじめとするSNSを利用しています。

 

SNSは誰でも簡単にはじめることができるうえに、「たくさんの人とつながれる」「同じ趣味の人を見つけられる」「その時の気分を投稿してみんなに見てもらえる」などのメリットがあります。

 

しかし、多くのメリットがありたくさんの人を惹きつけている一方でSNSにはたくさんの危険が潜んでいることも事実です。SNSのユーザーのなかには、相手を騙そうとしたり、性的行為の相手を見つけようとしていたりする人も紛れ込んでいて、使い方を間違ってしまうとそのような悪意ある人たちの被害者になってしまう可能性があります。

 

そのため、SNSを利用する際は個人が特定できないような使い方を心がけることが重要です。

 

そこで今回は、SNSでの出会いに潜む危険性や、SNSを利用する際に注意すべきこと、そしてSNSの出会いでトラブルになってしまったときに相談先について詳しく解説していきます。

 

Contents

SNSの出会いでトラブルに巻き込まれる事例

大人だけでなく、中学生、高校生、最近では小学生もSNSに登録し、不特定多数の人との出会いを楽しんでいます。SNSに自分の想いやあった出来事について投稿すれば、「いいね!」やコメントがもらえて承認欲求も満たされるため、どんどん深みにはまっている人がいるのも事実でしょう。

 

実際、SNSでの投稿やコメントがきっかけで仲を深め、恋人同士に発展したカップルも珍しくありません。

 

しかし、同じ出会いでも、良い出会いと悪い出会いがあり、悪い出会いをしてしまうと何かしらの危険に巻き込まれることになります。そしてそれは、出会い系サイトに限ったことではなく、普段私たちが気軽に使っているSNSであっても事件に発展することはあるのです。

 

ここからは、過去に実際に起きてしまったSNSでの出会いによる事件について見ていきましょう。

 

ネットストーカーに嫌がらせをされる

通常のストーカーは、つきまとい行為をしたり、無言電話をかけてきたり、嫌がらせの手紙を送り付けてきたりという犯罪行為をおこなうものでしたが、SNSが普及したことで、このような嫌がらせ行為をネット上でおこなうネットストーカーという存在が生まれました。

 

SNSで出会い、順調に交際に発展するところまではいいのですが、関係がこじれて別れ話になってしまうと、時にネットストーカーに豹変することがあります。

 

あなたのタイムラインに誹謗中傷を書き込み続ける、あなたの個人情報をSNSで晒して拡散させる、LINEや電話が繋がらないとTwitterInstagramなど別のSNSDMに脅迫文を送ってくるなど、かなり厄介な嫌がらせ行為をしてきます。

 

このようなネットストーカーの被害に遭うのは女性ばかりではなく男性も被害に遭っています。特にSNSで出会ったメンヘラ女性と付き合って別れてしまう場合、上手に別れ話を進めていかないとこのようなネットストーカーになりやすいので、注意が必要です。

 

高額請求の被害に遭う

SNSで出会った相手と連絡を取り合っていたら「別のサイトでやりとりしよう」と言われて出会い系サイトに誘われ、高額請求の被害に遭うケースもあります。

 

「このサイトのほうが頻繁に連絡を取りやすいからこのサイトに登録してほしい。だけど、個人情報を交換するためには会員登録料を支払う必要がある」などと言われて、高額な料金を請求されるという手口です。

 

高額な料金を支払ってサイトに登録しても、数回のやり取りが終われば相手と連絡が取れなくなってしまい、高額な費用を騙し取られたと後になって気が付くのです。

 

SNS上では「気が合う」「好きかもしれない」と感じるような相手であっても本当に信頼できる相手かどうかはわかりません。お金を支払ったとたん相手と連絡が取れなくなることも少なくありませんので、返金請求も難しくなってしまいます。

 

SNSで出会った相手に容易にお金を払うのは絶対に避けたほうが賢明です。

 

ロマンス被害に遭う

ロマンス詐欺とは、SNSを通して知り合った異性に対し、恋愛感情や親近感を抱かせて、相手に信頼させたところで現金をだまし取る詐欺のことです。

 

結婚願望のある人や恋人を欲しいと思っている人がターゲットとされていて、新型コロナウイルスの影響でリアルな場での出会いが難しくなった現在、より被害は深刻になっています。

 

ロマンス詐欺は出会い系サイトに限ったことではなく、TwitterFacebookなどのダイレクトメッセージから始まることも多いです。外国人から、もしくは外国人を装ったアカウントからダイレクトメッセージが届き、あなたを信頼させるような言葉や、あなたが聞いていて気分が良い言葉(可愛い、素敵、ハンサム、美しい、など)をしつこいくらいに送ってくるという特徴があります。

 

ロマンス詐欺は誰でも被害に遭う可能性がありますので、決して他人事とは思わず常に警戒しておくべきでしょう。

 

誘拐事件に巻き込まれる

TwitterInstagramなど無料のSNSは年齢制限を設けていないものが多いので、誰でも自由に利用することができてしまいます。

 

そのおかげで、高校生や中学生などが多くの人に影響を与えることができるインフルエンサーとして活躍することができたり、広告収入を稼ぐことができるようなユーチューバーになれたりして夢があるのも事実ですが、子供たちはインターネットの恐ろしさやSNSでの出会いの危険性についてしっかりと把握できていないことがほとんどです。

 

ネットリテラシーや世の中の常識がまだまだ未熟な子供たちを狙う悪意ある大人もいて、言葉巧みに誘い出し、誘拐などの恐ろしい事件に巻き込まれてしまうこともあるのです。

 

特に、中学生や高校生は思春期ということもあり、学校生活や友達との関係、家族との関係で悩むことも多いです。そんな彼らにとって、SNSで出会った人からの「うちにおいで」「慰めてあげる」「お金を貸してあげる」などの言葉は、危険な言葉に聞こえずむしろ辛い現状助け出してくれるありがたい言葉に聞こえてしまうこともあるのです。

 

SNSが心の拠り所となってしまわないよう、子供との関わり方を見直し、親子一緒にネットリテラシーについて学んでいくことも必要でしょう。

 

殺人事件に巻き込まれる

2017年に起こった座間市9人殺害事件は、あまりの衝撃から多くの人の記憶に残っているでしょう。

 

加害者の男は、SNSで知り合った男性、女性を言葉巧みに自宅に誘い出し、「楽にお金を手に入れたい」などという短絡的かつ身勝手な理由から殺害を行ったとされています。

 

関連記事:NHK|座間市9人殺害 死刑判決 SNS通じた被害どう防ぐ

 

TwitterInstagramでは、ハッシュタグを使うことで共通の趣味や同じような悩みを抱えた人を見つけ出し出会うことができます。

 

しかし裏を返せば、狙っているターゲットに対して自分もあたかも同じ趣味を持つ仲間のようになりすますこともできますし、あなたがどのような悩みを抱えているのかを知られてしまうということにもなります。

 

実際、Twitterに「自殺したい」「もう終わりにしたい」などとつぶやいている人を狙って近づき、現金を奪ったうえで殺害をしてしまう事件が起こっているのです。

 

ここでご紹介した詐欺事件やストーカー被害、誘拐事件も十分悪質で回避しなければならないトラブルですが、SNSでの出会いによって命を落としてしまうことがある事実、そしてそれは絶対に避けなければならないということを忘れてはいけません。

 

SNSトラブルが起きやすいSNSには共通点がある

SNSでの出会いによって大きなトラブルに巻き込まれるSNSには、ある共通点があります。

 

それは、利用に際して男女ともに完全無料のSNSであるということです。

 

完全無料のSNSや出会い系サイトでは年齢確認や制限がゆるく、誰でも簡単に素性を隠して利用することができてしまいます。極端に言えば、50歳のオジサンが17歳の女子高生のふりをしてSNSを利用することもできてしまうのです。

 

完全無料のSNSの場合、アカウントも複数作れることが多いため、悪意ある人物からすれば、裏アカウントを作ることもできますし、都合が悪くなったらアカウントを消して、もう一度作り直すことができるので、犯罪を犯しても足がつきにくいのです。

 

その上、完全無料のSNSなので利用者も多く、様々なタイプの人が利用しているため、ターゲットを見つけやすいなど、加害者にとって都合の良い場所なのです。

 

SNSの出会いでトラブルに巻き込まれないために注意すべきこと

SNSでの出会いには良いものももちろんありますが、出会いによって危険にさらされるなどのリスクもあります。そのため、SNSを利用する際にはリスクを理解したうえで以下のことに注意して安全に利用するようにしましょう。

 

SNSに深入りしない

SNSでトラブルに巻き込まれないためには、「深入りしない」ことを徹底することが大切です。SNSでの関係性よりもリアルな世界での関係性を重視するようにしましょう。

 

SNSでの出会いに深入りし、誘い出しに乗ってしまった場合、誘拐や性的被害など重大な事件に巻き込まれる可能性は極めて高いです。

 

SNSで出会った人とは直接会わない」「誘い出されてもきっぱりと断りそれ以降はSNSでのやりとりも控える」など、SNSを利用するうえで自分の中でルールを作っておくと良いですね。

 

SNSを利用しているお子さんがいらっしゃる場合は、お子さんと一緒にSNSを利用する上でのルールを話し合っておくことが大切です。

 

SNSにネガティブな投稿をするのを控える

悪意のある人物がターゲットにすることが多いのが、ネガティブな投稿をしている人です。実際に起こっている殺人事件も、Twitterなどに「死にたい」「殺すのを手伝ってほしい」などと投稿している人をおびき出して殺害に及んでいるケースがあります。

 

SNSで「家出したい」「寂しい」「つらい」といったネガティブな投稿をするのは非常に危険で、悪意ある人をおびき寄せているのと同じことなのです。

 

 

ネガティブな投稿をしている人を見つけると、直接メッセージを送って、やさしい人のふりをして相談に乗り、自分のことを信用させてから誘い出そうとするのが彼らの手口です。

 

ダイレクトメッセージでのやりとりは控える

SNSでトラブルに遭わないためには、直接会ったことのない見ず知らずの相手と個別でのやりとりはしないようにすることも重要です。

 

直接会ったことがなくても、SNSで出会った相手から自分宛にダイレクトメッセージが送られてくると、親近感がわいてきて、信頼しやすくなってしまうこともあります。ダイレクトメッセージ上では、相手しか送った文面を見ることがないので、安心しやすい傾向にあります。

 

しかし、悪意ある相手であればその心理を利用してダイレクトメッセージ上で個人情報を聞き出し、誘い出してやろう、自宅まで行こう、とたくらんでいる人もいます。

 

そのため、見ず知らずの相手とダイレクトメッセージでやり取りしたり、まして個人情報を送ったりすることは絶対に辞めてください。

 

個人情報の扱いに注意する

知らない相手に個人情報を送るのはもってのほかですが、普段の投稿で個人情報が流出しないように心がけることも重要です。

 

SNS上に写真をアップする際、写真に位置情報が組み込まれている場合もあり、それをそのままアップしてしまうと、撮影場所が不特定多数の人に知られてしまい、自宅や生活圏内がバレてしまうことになります。

 

また、背景に写り込んだ景色から自宅周辺の場所が知られてしまうこともあります。

 

自撮り写真を載せる際も、制服のエンブレムから通っている高校や中学が知られてしまい、ストーカー被害に遭うリスクも高くなります。

 

知らない相手とのダイレクトメッセージだけでなく、自分が投稿する内容から個人情報が流出してしまわないかどうか常にチェックする習慣をつけるようにしましょう。

 

SNSでトラブルに巻き込まれたとわかったら

SNSで何かしらのトラブルに巻き込まれてしまったら、誰に相談すればいいのでしょうか。

 

トラブルを放置したままうやむやにしてしまいたい、泣き寝入りすればいいやと考える人もいるかもしれませんが、SNS上のトラブルは放っておくと被害が大きくなってしまう傾向にあります。

 

また、SNSはネット上ですぐに情報が拡散する特徴があるため、トラブルに巻き込まれたらできるだけ早く対処していくことが重要です。

 

身近な大人に相談する

あなたが未成年者の場合、まずは身近な大人に相談しましょう。ご両親に相談するのがベストですが、恥ずかしさがあったり、がっかりさせたくなかったりと相談をためらう人もいるでしょう。

 

しかし、SNSトラブルにおいて子どもだけで対処できることはほとんどなく、トラブルを放置して子供が辛い思いをする時間が長くなることのほうがご両親にとって辛いことになります。

 

どうしてもご両親に相談することが難しければ、ご兄弟や学校の先生など、信頼できる大人にできるだけ早く話すようにしてください。

 

警察に相談する

SNSトラブルで詐欺被害に遭ったり、誹謗中傷を受けていたり、ストーカー被害に遭っていたりした場合は、警察へ相談しましょう。

 

SNSトラブルはエスカレートすると傷害事件や誘拐事件に発展することもあるため、身の危険を感じたらすぐに警察に連絡してください。

 

ただし、警察は事件性がない場合や緊急性が低いと判断した場合、なかなかすぐには動いてくれないことが多いです。特に、SNSトラブルの場合、犯人が誰か特定できていないことも多く、その場合は警察は動くことができません。

 

警察に相談しても対応してもらうことが難しそうな場合は次に紹介する探偵に相談することをお勧めします。

 

探偵に調査してもらい相手を特定する

上記のように、警察は事件になっていれば頼りになる存在ですが、まだ事件に発展していない場合や、犯人が特定できていない場合はなかなか対応に踏み切ってくれないことが多いです。

 

そのような場合には、探偵に調査をしてもらい、トラブルの相手を特定してもらいトラブルの内容についての証拠を確保してもらうことがお勧めです。SNSで出会った相手とのトラブルだと、素人では相手を特定することは困難なので、調査のプロである探偵に任せるのが最も効率的です。

 

なお、探偵に依頼する場合は、SNSトラブルやSNS上の調査に強い探偵を選ぶことが重要です。

 

まとめ

今回ご紹介したように、SNSでの出会いでトラブルに巻き込まれるケースは決して珍しくなく、被害の状況も様々です。

 

もしトラブルに巻き込まれてしまってもそれ自体を負い目に感じる必要はありません。それよりもできるだけ早くトラブルを解決し、今後SNSでトラブルに巻き込まれないように対策を取っていくことが重要です。

 

SNSでの出会いでトラブルになった場合は、まず相手を特定し、どのように解決していくのがいいのかを専門家と一緒に考えていくことが重要です。一人で抱えてしまわないよう、信頼できるSNSトラブルの専門家に相談するようにしてくださいね。