
インターネットやSNSを使ってアルバイトをしてお金を稼いでいる人も最近は増えてきていますよね。
新型コロナウイルスの影響で、仕事を失ったり収入が減ってしまったりした人も多いため、「ネットのバイトで稼ぐことができたらいいなあ」と考えている人もいらっしゃると思います。
しかし、実際にはネットバイトで詐欺トラブルが多発しているというのが現状です。
ネットが使えれば中学生や高校生でもできるものがあるため、親御さんとしては自分の子供がネットバイトのトラブルに巻き込まれないか心配で仕方ないでしょう。
また、ネットでバイトしてみたいけれど、悪徳業者に騙されないか不安・・・という方もいらっしゃると思います。
そこで今回は、ネットバイトで実際に起こっているトラブルの事例やネットバイトトラブルに巻き込まれないために注意すべきこと、そして万が一トラブルに巻き込まれた場合に取るべき対応策について解説していきます。
ネットバイトのトラブル事例
ネットバイトではどのようなトラブルが多く起きているのでしょうか。ネットバイトを始めようと考えている方は、バイトを開始する前に以下のような事例と似たことが起きていないか、共通する点はないかどうかしっかりと確認してトラブルを回避していくようにしましょう。
特殊詐欺や受け子などの犯罪に加担させられる
SNSなどで多く出回っている高額のバイトには、犯罪に加担させられるものが多く存在します。
特殊詐欺で現金を代理で引き出したり、キャッシュカードを被害者から受け取ったりする受け子などをして高額なお金を受け取るバイトです。多額のお金が受け取れるということで中学生や高校生が多く手を出してしまっています。
高額報酬につられて応募していますが、現場を押さえられて摘発されることも多く、軽い気持ちでバイトに応募した結果人生がめちゃくちゃになってしまう少年たちが後を絶たないため、お子さんを持つ方たちは特に注意していかなければならないでしょう。
ネットバイトをするうえで多額の登録料や契約料を請求される
「高額時給のアルバイトを紹介するので登録料を支払ってください」
「高額案件のお仕事なので事前に契約料を支払ってください」
「高額のお仕事を紹介するためにまずは自分のホームページを作成しましょう」
など、高額のアルバイトをするために契約料や登録料、初期費用などを請求される詐欺のパターンもあります。
しかし、登録料や契約料を支払ってもそれ以上のお金が稼げることはほとんどないため、バイト前にそのようなお金を請求してくる業者には騙されないようにしなければいけません。
基本的に正規のネットバイトであれば、仕事をするためにお金がかかることはありません。安全にネットのバイトをするためには登録料がかからないクラウドソーシングサイトを利用するのが良いでしょう。
バイトをするための研修費用や教材費をだまし取られる
「月収100万円を稼ぐのは簡単!」「年収1000万は夢じゃない」などというネット上の広告を目にしたことがある人もいらっしゃると思いますが、これらの多くはいわゆる情報商材詐欺で昔からある手口です。
「月収100万円を稼ぐためにはこれを読めば良い!」
「このセミナー研修に参加すれば年収1000万を稼げるようになる! 」
などとお金を稼ぐための方法である教材やセミナーの費用をだまし取られてしまうのです。
しかしこのような教材を買ったりセミナーに参加したりしても、内容が薄い場合がほとんどなので、高収入を稼げるようになる可能性は極めて低いです。
うまい宣伝文句に騙されて安易にお金を払わないのが得策でしょう。
仕事をしたのにいつまでもバイト代が支払われない
依頼されたとおりに仕事をしたのに、いろいろな言いがかりをつけてバイト代を支払わないという悪質な業者もいます。タダ働きをさせて成果物をだまし取るという手口です。
また、どう頑張っても期限内にはとても完成させられない大量の業務を押しつけて、「期限に間に合わなかったので代金は支払えません」とバイト代を支払ってくれない悪徳業者も存在します。
ただ、初めて取引する相手の場合、仕事に対してちゃんと代金を支払ってくれるかどうか信用するのが難しいですし、不安だと思います。そのような場合には、クラウドソーシングサイトを利用するのが最も安心でしょう。
クラウドソーシングサイトでは、「報酬仮払い制度」があるため、仕事をしたのにバイト代がもらえないというトラブルを回避することができます。
ネットの闇バイトのトラブルに巻き込まれないために注意すべきこと
ネットやSNSには多くの闇バイトの勧誘が紛れ込んでいます。闇バイトは簡単で苦労せず高額なお金が手に入るということは魅力的に見えるかもしれませんが、実際は犯罪に加担させられたりお金を騙し取られたりと自分が損をすることは間違いありません。
闇バイトのトラブルに巻き込まれないために、注意すべきことをまとめていきますので、ぜひ頭に入れておいてください。
好条件でも飛びつかない
闇バイトの多くは「簡単に稼げる」「気軽に始められる」「日給10万円」など魅力的な言葉で勧誘してきますが、このようなネット上の広告を安易に信じないようにしましょう。
日給10万円も稼ぐような仕事は特殊な資格を持っている場合などをのぞいてはそうそうあるものではありません。
あまりに好条件すぎる案件は「犯罪かも?」「詐欺に遭うかも?」と疑ってすぐに飛びつかないようにしてください。
バイトするうえで「手数料」「登録料」を請求されたら警戒する
トラブルが多発しているネットの闇バイトでは、「報酬を得るために必要」などと言われ、登録料や手数料、サイト利用料などさまざまな名目でお金を支払わされるというケースが多くあります。
正規のネットのバイトではほとんどが登録料無料で仕事を探すことができるため、手数料や登録料などバイトを始める前に料金を請求されたら警戒するようにしてください。
バイト代をポイントで支払うというサイトは使わない
ネットの悪質なバイトにはいつまでも仕事の代金を支払ってもらえないケースもあります。単純に支払われないこともありますが、中にはポイント制度を取っていてバイト代として「現金と交換できるポイント」を貯めてもなかなか現金と交換できない悪質な詐欺バイトも存在します。
現金と交換できるポイントと信じているため、詐欺に遭っていることに気が付くのが遅くなり被害が大きくなってしまう傾向にあります。
バイト代がポイント制の場合は、どのように換金できるのか、換金手数料はいくらなのか事前にしっかりと確認しておくのがベストです。
会社名や電話番号などで事前に検索して調べる
ネットで興味のあるバイトを見つけた場合、求人を出している会社の電話番号や社名をネットで検索しておくこともトラブル防止に効果的です。
本当にその会社が存在するのか、電話番号は本物か、詐欺被害に関する記事はないか確認しておきましょう。
もしそのバイトでトラブルが多数起きている場合、過去の被害者たちがそのバイトに関して被害状況について投稿をしていたり、警察が注意喚起のコメントを投稿していたりする場合もあります。会社名だけを変えてバイト詐欺を続けているケースもありますので、電話番号や住所も合わせて検索しておくのがお勧めです。
将来を台無しにする可能性があることを意識する
「手っ取り早くお金を稼ぎたい」という心理は誰でも持っていると思いますが、闇バイトに手を出すことで将来を台無しにしてしまう可能性が大きいことを自覚しておくことも必要です。
闇バイトで犯罪に加担させられたら警察に逮捕されてしまったり犯罪グループとトラブルになってしまったりと後に引けない状況になってしまうこともあります。
軽い気持ちやスリルを味わいたいという興味から罪を犯すことがないようにしてください。
もしもネットバイトの詐欺トラブルに巻き込まれてしまったら
どれだけ注意していてもネットバイトのトラブルに巻き込まれてしまうこともあるでしょう。万が一トラブルに巻き込まれてしまったらどのように対処していけばいいのでしょうか。
クーリングオフを利用する
バイト詐欺のケースによってはバイトで稼ぐために商品を購入させられたり教材を購入させられたりする場合がありますが、その場合はクーリングオフ制度を利用して契約を解除できる場合もありますので、泣き寝入りしないようにしてください。
バイト詐欺の場合、契約書を受け取った日または商品を受け取った日のどちらか遅い方の日付から20日間の間はクーリングオフが適用できますので、被害に遭ったと感じたらすぐに対応することが大切です。
探偵に調査を依頼して犯人を特定する
クーリングオフできる期間が過ぎてしまったり、商品の購入以外のトラブルに遭ったりした場合は、警察や弁護士に相談していくことが有効になります。
ただし、犯人が特定できていなかったり被害の証拠がなかったりすると対応してもらえないことも多いため、まずは探偵に調査を依頼して犯人を特定し証拠を取っておくことが必要です。
調査を依頼する場合は、ネットトラブルやSNSトラブルの調査に強い探偵を選ぶようにしましょう。
まとめ
「そんなうまい話があるわけないよな」と思いつつも「楽して稼ぎたい」と、ついネットバイトの広告が気になってしまうことは誰にでもあるでしょう。
しかし、お金を稼ぐためにはそれなりの時間と労力が必要です。バイト詐欺を行う犯罪者たちは私たちの「楽して大金を稼ぎたい」という甘い心理につけこもうとしていることを忘れてはいけません。
ネットでバイトを探す場合は、求人を出している会社や個人が信頼できるのか、自分の目でしっかりと見極めていく必要があります。少しでも「怪しいかもしれない」と感じたらバイトへの応募を辞めて一度立ち止まって考えてみるようにしてください。